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2017.05.19

その他

第2回 ジョギングは身体に良いのか、悪いのか?

新緑が輝きを増し、木漏れ日が美しい季節となりました。冬場、「冬のトレーニングこそが春に実を結ぶ」と口を酸っぱくしてアスリートたちに言っている私ですが、やはり今のような季節の方が、積極的にトレーニングに励む気持ちになりますね(笑)。

気候のよいこの時期、健康のためにジョギングを始める方も多いことでしょう。しかし、ジョギングは気をつけないと老化を促すことに繋がるとご存知でしょうか? 今回は、健康を維持するための正しい運動方法を、ジョギングを例に挙げてお話ししたいと思います。

 

<ジョギングは身体を酸化させる>

人は遺伝子学的には、150歳まで生きられると言われているそうです。しかし、様々な外的要因によって寿命を縮めていきます。その主たるものが「酸化」と「糖化」です。ジョギングは、この酸化に大きく関わります。

公園などでジョガーを一見し、贅肉のない体つきで「かっこええな〜」と思って顔をみてみると、肌がシワっぽい、ハリがなくて老けて見える、といった経験をしたことはありませんか? 数十分から長くて数時間と継続的に酸素を多量に身体に取り込むジョギングは、その分多くの活性酸素を体内に作り出す要因となります。活性酸素とは、文字通り、酸化を活発にするもの。食物が酸化すると劣化して味が変わったり腐敗したりするように、身体も活発に酸化が起こると老化を促すことに繋がります。最近は、「抗酸化」を謳う商品が様々に出回っているので、こういった知識を既に持っている方も少なくないと思います。従って、「老化」という観点では、ジョギングが身体にいい運動とは必ずしも言えません。

 

<ジョギングを健全な運動として楽しむには?>

これを読んで、ムンクの「叫び」のような気分になった方、大丈夫です。ジョギングを欠かさず行っていて、若々しい人たちもたくさんいます。では、ジョギングを健全な運動として楽しむには、どうしたらいいのでしょうか。

ひとつは、抗酸化作用のある食物を摂取すること。ふたつめには、ジョギング以外の運動も補助的に行うこと。このバランスをしっかりとってこそ、ジョギングが本当に身体にいいものとなるのです。

バランスのとれた運動、というのはジョギングに限って必要なことではありません。たとえば、子どもの頃にサッカーを上達させるために、サッカーばかりやらせるのと、違うスポーツや運動をやらせるのはどちらがサッカーの上達に繋がるか。答えは、後者の方との研究結果があります。特定の能力を磨くだけでは、運動能力に「偏り」が生じてしまいます。唯一無二の運動というものはなく、複数組み合わせることによって相乗効果を生む。そういった、バランスの取れた運動や鍛え方、食事が、健康やパフォーマンスの向上につながっていくのです。人間の身体には個体差がありますから、そこを見極めて指導し、効果を生むのが我々の腕のみせどころなのです。

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